こんにちは、HIKARIです。
今、日本の英語教育は大きく変わろうとしています。数年前から小学校から英語教育が取り入れられるようになり、これまで日本人が苦手とされていたスピーキングを重視した教育に変わっていこうとしています。
文法の理解をしていて読み書きもできるのに英語を話せない、苦手だという日本人はとても多いです。他の国と比べても日本の英語教育は遅れているとずっと言われてきました。
2021年度の教科書改訂で中学の教科書は大幅にかわりますが、よりスピーキングに力を入れた内容になっているようです。
それまでは限られた文法で表現できる文を集めた章作りだったのが、より自然な文章で構成されているのです。それに伴い、いきなりいろいろな表現を覚えていくことになります。
最初からWhat,Why・・・などの疑問詞やgo,playなどの一般動詞などがどんどん出てくるのです。
アルファベットは書けてあたりまえ!
This is a pen.が懐かしいwけど、古い!
インプットの量があきらかにわたしたちの世代(アラフォー)より多くなっています。中学の間に習得するべき単語も今までの倍以上のカリキュラムが組まれています。
以前、単語を習得するためにZ会の速読英単語を紹介させていただきました。
今回はもう一つのおすすめする勉強法「フォニックス学習法」について紹介したいと思います。
フォニックス学習法ってなに?
フォニックス学習は、英語の”音”や”規則”について学ぶことです。
英単語の”つづり”と”音”の間には規則性があり、それをセットにして学習することをフォニックス学習といいます。
フォニックス(Phonics)は英語圏で生活する子どもたちが正しい発音を身につけるために作られた学習法であり、実際に英語圏の子どもたちも学習しています。
たとえば、最初に習うアルファベットですが、「A、B、C、D・・・」は「エイ、ビー、スィー、ディー・・・」と発音します。(アルファベット読み)
フォニックスではそれと同時に「ア、ブッ、クッ、ドゥ・・・」という音読みをセットで学習します。
フォニックス音読み
まずは音読みの一覧を見てみてください。
この音読みとアルファベット読みを組み合わせて使います。
bagの発音をみてみよう!
b(ブッ)+a(ア)+g(グ)→音読みでつなげる
音読みでつなげると読めますね。
atとateの発音を比べてみよう!
a(ア)+t(ト)→aは音読み
a(エイ)+te(ト)→aがアルファベット読みに変化、eが無音になる
アルファベット読みか音読みになるかは、単語や法則によって異なります。
eが最後についたことでaが音読みからアルファベット読みに変わりました。sitとsiteも同じ規則で変化します。
どういうときに音読みなのか、もしくはアルファベット読みなのかを学習していくのがフォニックスです。
また別の例としては、「ea」「ee」「ey」はふたつ並べて全て「イー」と発音しますが、「e」のアルファベット読みと同じ発音です。
これもひとつの規則となります。
bagとbug
b(ブッ)+a[æ](ア)+g(グ)→音読み
b(ブッ)+u[ʌ](ア)+g(グ)→音読み
uはついローマ字読みで「ウ」と日本人は発音しがちですが、uの音読みは「ア」です。
aとuの音読みは同じ「ア」ですが、a[æ]とu[ʌ]で発音が異なります。
bag→かばん、bug→虫と意味が異なるので発音はとても大事です。
違いを説明するのは難しいですが、口の形を変えます。
→[æ]は口角をあげてはっきりとした明るい「ア」、[ʌ]は口の形はリラックスした状態で暗めの「ア」
なんども音声を聞いてしっかりと耳に叩き込ませ真似をして正しい発音をマスターすることが大事になります。
ちなみにこの[ʌ]の発音は「o」「oo」「ou」も[ʌ]と読むことがあるんです。
mother,brother,other,monkey,flood,blood,country,young,enough・・・などすべて同じです。
フォニックス学習では規則に対応する音を学び、同じ音の英単語を集めて何度も何度も発音し、習得していくというトレーニングをしていきます。
中学になれば、発音記号をみて正しく発音できるようにしっかりと聞いて学習する必要があります。
フォニックス学習法のメリット
はじめて見た英単語を正しく発音することができる
フォニックス学習を丁寧にすすめることで英語の「音」の理解につながり、英語らしい発音を身につけることができます。
正しい発音ができると、リスニングのスキルも上達しやすくなります。
知らない単語であっても、個々の「音」をつなげて、正しく発音することができるようになります。
耳で聞いた英単語を正しくスペリングすることができる
スピーキング、リスニングのスキルだけでなく、聞こえてきた英単語を正しくスペリングすることができるようになります。
はじめて聞く単語もだいたいのスペルを推測することができるようになります。ルールを知っているだけで学習時間の短縮につながり、その後の英語学習が効率よくなります。
スペル・発音・意味を同時に理解できるようになる
フォニックスでは、スペルと音の関係性を認識しなければいけないので、音の確認も必ず一緒に行って同時に理解していくことになります。
スペルと発音がセットになっていることで、スペル・発音・意味を同時に理解できるようにトレーニングしていきます。
フォニックスを学んで体系的に英語の発音のルールを身につけることで、英語の総合力を伸ばせる可能性も大きくなります。
フォニックス学習おすすめ教材
おすすめテキスト&動画
わたしたちが使っているテキストを紹介します。
Sounds Fun!1~4
Book1はアルファベット26音と同時に音読みを覚えます。A~Zの26文字から始まるそれぞれの文字に4つづつ単語が付きます。CDと取り上げられている単語カード104枚がついています。
Book2はShort Vowels (A,E,I,O,U) を習います。子音+母音+子音の3文字で出来ている単語のフラッシュカードが106枚付いています。例えば、”B”+ ag=Bag、”J”+ am=Jam、”D”+ ad=Dadなどです。
Book3はLong Vowels(A,I,O,U)とDouble Letters(Th,Wh,Cl,Fl・・・)を習います。Silent ”e”の付いた単語、子音のdiagraph、blends音の単語のフラッシュカードが132枚付いています。例えば、g+a+m+e=game、r+o+p+e=rope。 ”Sh”+ ”ip”=Ship、”Fl”+” ag”=Flag、”Bl”+” ack”=Blackなどです。
Book4はSimilar Sounds (Ai とAy、Ee,Ea と Ey・・・)を習います。母音ののdiagraph、murmuring soundの単語のフラッシュカードが106枚付いています。例えば、bird、nurse、purseなどです。
あいうえおフォニックス
日本の書籍でもたくさんのフォニックス教材が出ています。「あいうえおフォニックス」は書籍の他にも動画で丁寧に教えてくれるので親子で一緒に勉強をしても楽しいと思います。
YouTubeで検索する
今は本当に便利な世の中で、YouTubeを検索すればいろいろな動画が出てきます。
自分に合ったものを繰り返し使って学習するのがいいと思います。
アルファベットのA~Zまでの音読みを単語とイラストと合わせて覚えることができます。
まとめ
今回はフォニックス学習法を紹介させていただきました。英単語を習得するためにわたしがおすすめしたいものは、精読(Z会速読英単語をつかったもの)とこのフォニックス学習です。
特に中学生、高校生の間はいろいろなものに手を出すより、教材をしっかり絞って何度も何度も繰り返すことが大事になります。
どういった学習法であっても、一度だけで満足するのではなく、自分の中で定着してきた実感が湧くまで毎日繰り返し学習しましょう。
自分たちが日本語を習得しているのは、毎日日本語に触れているからです。語学は頭の良し悪しではなく、毎日毎日常に触れていることが一番の習得の近道になります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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